サピアHPへようこそ

―はじめに―      開催場所
開催日程はこちら↓で確認できます。
サピアは大人の発達障害当事者会です。話をしたい/話を聞きたいと思ったとき、皆で話せる場所です。雑談や人間関係/仕事/医療など、当事者による当事者のリアルな話題を気兼ねなく話せます。

―活動内容
茶話会などの交流会

―参加条件
以下のいずれか
▽大人になってから発達障害と気づいた方(未診断含む)
大人の発達障害の支援に関心がある方
▽当事者のご家族/交際者/ご友人など当事者と向き合いたい方、
 傾聴ボランティアをしてくださる方
加えて以下を必須
▽参加お申し込み方法に従い、自らの意思で申し込みできる方
参加時のルールを守れる方

参加お申込み方法
こくちーずプロ、又は告知投稿(トップページ下部)からお申込みください。

3つの「伝える」

■伝える
人が他者に何かを伝える時目的は下記の3つに分類される。
1.理解
2.指示/要望
3.気持ち


  1. 理解:今私はお腹が減っている。
  2. 指示/要望:そこの消しゴムを取って下さい
  3. 気持ち:代わりにやってくれて本当に助かりました。

この3つは属する文化圏、環境、年齢、性別、社会的立場などで大きく方法が異なる。
例えば日本、職場、50代、男性、管理職の方であれば、その年代の方が培われたルールというものがある。
「職場で気持ちを表に出さない」であったり、「上司に提案などはしない」など
その方それぞれのルールがある。
何かを伝えるには、まず相手の1・2・3の伝え方、受け方を把握する必要がある。

■伝え方
自分が誰かに1~3を伝えるときには、まずどれを伝えたいのか明確にするほうが伝わりやすい。

理解:今はお腹が減っていないので結構です。
指示/要望:相談に乗ってくれますか?
気持ち:愚痴っても良い?

▽問題これは何を伝えたいのでしょう
  • 「ちょっと悩んでてさぁ」
  • 「ちょっと聞いてくれる?」
  • 「ゴミ箱がどこか分からない」と言いながら飲み干した紙コップを差し出す
  • 「おなか減った」→母親に向かって口頭で
  • 「おなか減った」→ネット上でつぶやき

■受け手
逆に聞き手になる場合、話し手が伝えようとしているのは1~3のどれなのか、推測をしながら聞くことになる。
話し手が情報過多で結局何を伝えたかったのかよく分からない場合も多々ある。※1
また、外してしまうこともしばしば有る。
仕事の場面では1~2が多くを占め、プライベートでは3が割合を増す。
受け手として仕事で上手く行かないのなら1~2,プライベートで躓くなら3が苦手な可能性が高い。

例えば、冗談を話したら本気でアドバイスして下さる方がたまにいる。少ないが逆の場合もある。ただ話の内容だけを見たら笑い話なのか相談ごとなのか分からないほど同じなこともある。適切な受け方をできる方も、場の雰囲気であったりとか過去の言動から正解にたどり着いているだけだということもある。

「あなたは気持ちが分からない」と他人に評されたことの有る方はこの部分で、
誰かが「あなたの○○が嫌だ」と言われて、
相談事で助言を求められていると誤解して「それは君のものの見方を変えた方が良いと思うよ」と助言を始めたり
理解して欲しいと考えて、「なるほど嫌なのは分かった。それで?」と聞き返してしまったり
相手が「気持ち」を伝えようとした時に、1~2の解釈に終始すると良くそのように表現される。

まずは相手の伝えたいことが1~3どれなのかを当てる精度が求められる。※2

■受け手の段階
  1. 相手が何を伝えたいのか関心がなく、発言内容から連想した自分の話をただ返す
  2. 自分の解釈が合っているか疑わないし、その実多々外れている
  3. 相手の話す内容を上手く聞き取って組み立てられない(聴覚過敏+注意欠陥など)
  4. 相手の話の途中で何を話したいか早合点する
  5. 正しく解釈出来てはいるが、出来ていることを話し手に伝えない
  6. 伝え手が明確に一つに絞れば分かるが、複合的な話し方だと外れてしまう

■伝え方練習
職場で嫌な同僚が居りチームから外して欲しい旨を上司に伝えて下さい。


一般的な伝え方の順番
要望
1.理解、2.気持ち、3.要望
→それはなぜだと思いますか?

■返答前の工夫
「答えになっているか分からないけれども」
「あなたが話したいのは○○と言うことかい?」

■ビジネス向けクッション言葉
1.理解
2.指示/要望
3.気持ち
どれを伝えているものか分類してみよう
http://www.dairylife.info/office_manner/kotobatsukai_business_cushion.html

※1
発達障害の特性として、「自分が何を話したいのか分からない」というものがある。
ひたすら関連した思いつく「自分が話したいだろう内容を」話すが話し終えると「あ、この話じゃなかった」となる。
極端な例だと「お腹は減っているが何を食べたいのか自分でよく分からない感覚に近い」


※2実は1~3の他に、純粋に単純に「ただ自分の話を聞いて欲しい」と言う人もいる。